クエにチャレンジ

 クエエサ 〜

 クエをおびき寄せる撒きエサとつけエサについて説明する。
 30`もある巨体を維持するには大量のエサが必要である。クエは日ごろ何を食べているのだろう。クエがエサを喰う場面などめったにないが、30年以上荒磯で釣りをしていて、驚くべき光景を目にしたことが2度ある。
1度は神津島祇苗(ただなえ)群礁でのこと。潮目で群れるタカベに茶褐色の巨大な魚が突進、あっという間に反転して姿を消した。もう1度は神津島恩馳(おんばせ)群礁だった。仲間が良型グレを水面に浮かせた瞬間、白い巨大な魚影がグレに突進、ひと口で飲み込み道糸ごと引きちぎっていった。2度ともクエの仕業に違いなかった。
 クエを釣るには、1に撒きエサ、2に撒きエサ。撒きエサなくして出会いはない。釣り場の足元にあのデカいクエがいる訳ではない。沖の洞に潜むクエを足元におびき寄せねば勝負にならない。
 撒きエサには何がいいのか。魚のアラでもイカのハラワタでも良いが、手に入れるのは難しい。冷凍カタクチイワシが最適。(1箱15`入2,500円)1人1日2箱用意する。


撒きエサのカタクチイワシ
1人1日2〜3箱。
海水で溶かし、撒き餌スコップで刻んで足元にまく。
凍ったイワシは網に入れ、潮上に吊るす。
つけエサのサバが余った時は刻んで撒きエサにする。


 カチカチに凍ったイワシは扱いにくいので、紙袋から出し、トロ箱に入れる。海水をかけて溶かした後、撒きエサ用スコップで刻んでまく。つけエサのサバが余りそうな時は、ハサミで刻んで撒きエサにする。


【クエ釣りのエサ】   つけ方

 つけエサの種類は、アジ、サバ、イカ、サンマ、ムロアジ、タカベ、ソウダガツオと色々あるが、どのエサかと迷わず簡単に手に入るもので良い。生きエサにこだわる必要もない。私が実績をあげているのは冷凍サバだけだ。
 アジ、タカベ、サンマ等、小さなエサは2尾がけにする。大サバ、ソウダガツオとエサが大きい時は、ナイフで背ビレ、背骨をとり、喰い込みやすくする工夫も必要だ。
 海中でくるくる回るエサにはクエは喰ってこない。
 以前、私が釣ったクエの胃の中にはウツボが入っていた。つけエサが足りなくなった時はウツボもエサになる。つけ方は上図を参照。
エサの大小、ハリの号数とのバランスも考えなくてはならない。


サバのつけ方
@ サバの口を開け、下唇から刺す。 A 一旦、エラから抜く
B 抜いたハリをエラから刺す。 C 背骨を抱えるように反対側から抜き、ワイヤーを引くと
  写真のようになる。


サバの大きさとハリの大きさのバランスが良い時はこのようにつける。 サバが大きくてハリとのバランスが悪い時はこのようにつける。